BLUE

 

 

「ねぇ、 明日のプール、来週に延期とかじゃだめ?」

「どうして?」

 

 陽射しの強い土曜の放課後、二人はぶらぶらしながら小道を歩いていた。

 で、明日何時に待ち合わせようか…という話になって、千尋がハクに言ったのがそれ。

 

「なんでって…その…」

 何かを隠すような千尋の口調をハクが見逃すわけもなく。

「もしかして…私には言えない?

 …私じゃない誰かと出かけるとか…?」

 その語尾は明らかに不機嫌の色を併せ持っていた。

 こうなった時は、ハクが納得するまで、何かしらの追及から逃れることはできない。

 それは、彼女がハクと知り合ってからの経験で学んだこと。

 

 でも…だからといって。

 ホントのコトは言えない―――――。

 だって。

 アレだし。

 

「ち、ちがうわよ!ハク!!

 明日は水に入れないだけなの!」

 覚悟を決めて遠まわしに言った―――言ったつもりだったけど。

「水に入れない…?」

 ハクは少し考え…しばらくして、合点がいったように微笑んだ。

「なんだ。月のものだね。

 それならそうと、言ってくれればいいのに。」

 

 

 言えません――――っ! そんなコト!!

 

 

 千尋が真っ赤になって口をぱくぱくさせると、とどめのようにハクが言った。

「なら、今も辛いんじゃない?家までおぶろうか?」

「はっ恥ずかしいからそーゆーコト言わないでよ!!

 なんでハクは恥ずかしくないの!?」

 これ以上赤くなることはないだろうってくらい首まで赤くさせて、ぽかぽかとハクの肩をたたく。

「恥ずかしくなんかない。だって、千尋が私の子を産んでくれるための準備なんだから。」

 更にさらっとキワドイコトを言われ、千尋はもう、顔を赤くするどころか、息をすることも一瞬忘れる。

 

「…千尋…違うのかい…?」

 心配そうに顔を覗き込まれ、そんなハクを見てしまうと、くやしいけどまた負けた…と思う。

「ち、ちがわないけどぉ…」

 うつむいて小声でささやいた一言は、ハクにはしっかり聴かれていたようで。

「千尋!」

「きゃあっ!!」

 

 いきなりハクに抱きしめられる。

 いくら細道だからって言っても。

 いくら昼で人がいないって言っても。

 一応天下の公道なわけで。

 

「ハク、離してってば―――――!!!」

 

 

 

 

 

 それから千尋が開放されたのは、ミンミンゼミが3セット以上鳴いたあと。

 ハクは満足そうに千尋に話し掛ける。

「明日は…うちに来ない?たまにはのんびりしよう?

 明日、会えないわけじゃないよね」

「うん…」

 そう頷いて…千尋ははっとして言い直す。

「ううん!明日はね、ハクがうちに来て!庭にきれいな花が咲いたの!ハクに見せたいから…」

 おたおたする千尋を不思議に思いながら、ハクは二人でいられるならどこでもいいと、承諾する。

 

 

 そんな千尋の心境は―――――。

 

 

 恥ずかしくないって言われたって恥ずかしいって!!

 ハクの家じゃトイレに困るからなんて…

 絶対言えない!!

 

 

 

もう夏は終わってます…ええ、判ってます。すみません。
う〜〜相変わらず訳わかんなくてごめんなさいーー。
表情で埋める「間」がないのって辛いですね…
マンガだったら、ある程度セリフがなくてもごまかせるっていうか、
もともとセリフ少ないものばっかり書いてたから…
とりあえずマンガにすると、ざっと見積もって8Pくらい??
…字にすると少ないですね…はう。